私がイタリア語を大学で習い始めた頃の話。
1970年代初めは教材が少なく、
なんとかイタリア語の発声音を耳にしたいと願っていました。
そして思い当たったのが、「カンツォーネを聴く」ことでした。
カンツォーネとは、今で言うイタリアンポップスのことでしょうか。
学内の「カンツォーネ同好会」に入り、
先輩が集めていたレコードを、歌詞を暗記するまで何度も聴いたのが
イタリアンポップスとの出会いです。
以来二十数年の付き合い。
先ずは、最近聴いて気に入った歌手と曲の紹介。
●アントネッラ=ルッジェーロ
Matia bazar というグループのボーカルとして '70年代から長い間活躍していた彼女は、
数年の空白を置いて、96年1月再びソロシンガーとしてデビュー。
再デビューのCD:タイトルは「LIBERA」。
インドのリズムを思わせる曲もあり、
中でも「Corale Cantico」は絶品。
●リッキ エ ポーベリ
男性二人・女性一人のグループで70年代始めにデビュー。
日本では余りなじみが無いかもしれません。
「POVERI」は、庶民の思いを綴った歌詞に共感できる。
●あんな歌・こんな歌
あのテレビコマーシャルソング、実はこの歌のこの部分だったのです。
最後に、イタリア語に興味のある人に
「外国語上達法(千野栄一著・岩波新書)」からの引用を一つ。
言語習得には「まず1,000-1,500語」を覚えること。
『言語の習得にぜひ必要なものはお金と時間であり、
覚えなければ外国語が習得できない二つの項目は 語彙と文法 で、
習得のための三つの大切な道具は よい教科書とよい先生とよい辞書 』
イタリアの諺曰く。
-- Chi ben comincia, e` alla
meta` dell'opera. --
上手く始めし者は、作品の半ばにあり(始めよければ、半ば良し)
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